チロル
雑貨店 Atelier Chiroru
2020年、世界を襲ったコロナ禍。イベントの中止が相次ぎ、作品を販売する場所を失い、まさに八方塞がりの状況でした。しかし、そんな苦境の中、私は古びた空き家と運命的な出会いを果たしました。
「ここなら、何かができるかもしれない。」
直感的にそう感じた私は、迷うことなくこの場所を借りることを決意。眠っていた空き家を、自分たちの手で少しずつ改装し、小さな店として生まれ変わらせました。お客様に来ていただければ、きっと何とかなる。そう信じて、ひたすらに制作を続けた日々。逆境をバネに、新たな挑戦が始まったのです。
周りの人を見ていると、素晴らしいアイデアや才能を持ちながらも、なかなか行動に移せない人が多いように感じます。なぜだろう?と不思議に思うこともあります。私自身は、深く考え込むよりも先に体が動いてしまうタイプ。突き動かすのは、ただただ「好きだから、やりたいから」という純粋な気持ちなんです。
経営についても、複雑な戦略や計画はあまり立てません。もちろん、売上が伸び悩む時期もありますが、そんな時こそ燃えるんです。「これは自分の実力不足だ。もっと頑張らなくては!」と、自分を奮い立たせます。そして、とにかく行動を続けるうちに、不思議と道が開けていくものなんですよね。お店を運営するのも、SNSで情報を発信するのも、すべて「やりたいからやる!」というシンプルな動機に基づいています。強いて言うなら、「ダメならやめれば良い」という覚悟で、全てに臨んでいるのかもしれません。やってみなければ、結果は誰にも分からない。だからこそ、まず一歩踏み出すことを大切にしています。
「やりたいことは、躊躇せずにやるべきだ!」
これまでの経験を通して、心からそう感じています。だからこそ、これからの未来に向けて、明確な目標があります。まず、力を入れたいのは、がま口作りの教室をさらに充実させること。実は、この店をオープン当初から教室として活用したいという想いがあったんです。人に教えるからには、自分が誰よりも高い技術を持っていなければならない。そう考え、まずはひたすらにがま口作りに没頭してきました。今後は、お客様に自分で作ってもらう、参加型のワークショップを積極的に開催していきたいと考えています。新潟県内だけでなく、県外、そして全国のお客様にも、私の作品を知っていただきたいという気持ちは強く持っています。もちろん、経営や数字も無視するわけにはいきません。しかし、そればかりを気にしていたら、何も行動できなくなってしまう。
以前は、入園・入学グッズの制作も手掛けていましたが、繁忙期には気が狂うほど忙しくなり、他のことが何もできなくなってしまった経験があります。思い切ってやめたことで、今は本当に自分のやりたいことに集中できるようになりました。もちろん、その期間に培った技術は、今の私の財産となっています。
これからは、本当に自分がやりたいことに集中し、私のがま口をより多くの方に知ってもらいたい届けていきたい。それが、今の私の目標です。
Akiha-ku: A Town Where You Encounter Treasures
Uncover the treasures that await in Akiha-ku